『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』で海軍キャラが登場しない理由とは?

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『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズは、ジャック・スパロウを中心とした海賊たちの冒険を描きながら、英国海軍や東インド貿易会社など複数の勢力が絡む壮大な物語です。シリーズ第2作『デッドマンズ・チェスト』では、前作や次作に登場する海軍キャラたちがほとんど姿を見せません。それはなぜなのでしょうか?この記事では、映画制作の観点とストーリー上の背景からその理由を探っていきます。

前作と後作に登場する海軍キャラたち

『パイレーツ・オブ・カリビアン』第1作『呪われた海賊たち』では、グローブス、ジレット、マドック、ムルロイといった英国海軍のキャラクターたちが、物語にユーモアと秩序の要素を加える存在として登場していました。

また、第3作『ワールド・エンド』でも再び彼らは登場し、物語の中でイギリス海軍と東インド貿易会社の連携が強調されます。しかし、第2作『デッドマンズ・チェスト』では、彼らの出番はほとんど、あるいは全く存在しません。

東インド貿易会社の登場による構図の変化

『デッドマンズ・チェスト』では、シリーズの新たな敵として東インド貿易会社のベケット卿が登場します。この時点から、物語の軸は「海軍 vs 海賊」から「貿易会社 vs 世界の自由勢力(海賊を含む)」へと大きくシフトします。

この構図の変化により、前作で重要だった海軍キャラクターの役割が一時的に希薄になり、代わりにベケットやカトラーのような新たな権力者が前面に出てくる展開となったのです。

ストーリー構造の都合と舞台設定

『デッドマンズ・チェスト』は前作よりもさらにファンタジー要素が強化され、デイヴィ・ジョーンズやクラーケンといった超自然的存在が物語の主軸を担います。そのため、現実世界の秩序を象徴する海軍の存在は、物語のトーンや世界観にそぐわないと判断された可能性があります。

加えて、この作品の多くの場面は、孤島、海上、あるいはポート・ロイヤル以外の舞台で進行します。海軍の拠点である都市や港町の描写が少ないため、物理的なロケーション的にも海軍キャラが入り込む余地が限定的でした。

制作陣の意図とキャラクター配置のバランス

映画制作においては、登場人物の数や役割の明確化は重要な課題です。『デッドマンズ・チェスト』では、ジャック、ウィル、エリザベス、ティア・ダルマ、デイヴィ・ジョーンズなど、新たに深堀りされるキャラが多数登場します。

そのため、サブキャラである海軍の面々をあえて外し、物語の焦点を主人公たちと敵勢力に絞ることで、視聴者の混乱を避け、テンポの良い展開を維持する狙いがあったと考えられます。

続編での再登場とその意義

『ワールド・エンド』では、再び海軍キャラたちが登場し、東インド貿易会社との関係性や忠誠心の揺らぎを通じて、シリーズ全体の人間関係に深みを与えています。これは、あくまで『デッドマンズ・チェスト』がシリーズの中間点として、よりダークでミスティカルなトーンを目指した結果の一時的な配置転換だったことを示唆しています。

シリーズ全体を見渡すと、キャラの出番には明確な役割分担があり、登場させないことにも物語的な必然性があることがわかります。

まとめ

『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』において海軍キャラが登場しないのは、東インド貿易会社という新たな権力の登場物語のトーンの変化、そして制作上のバランス調整によるものでした。

これにより、シリーズ全体の流れに緩急がつき、登場人物の再配置がより効果的に機能する構造が生まれています。次に映画を見る際には、こうした背景にも注目すると、より深く作品を楽しめることでしょう。

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